竹内吉和です。広島で発達障害の支援を行っています。悩んでいるお母さん、頑張っている子ども達、学校関係者の皆様と共に、発達障害を乗り越えるお手伝いをします!
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[2015-08-23] ??????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????amazon?????????????????????????????????????????????????????????

何故発達障害は全ての人に関係するのか

発達障害とはなにか

発達障害とは、知的障害を含むさまざまな障害の総称のことです。現れている症状によって、ADHD、LD、自閉症スペクトラム障害などと分類されます。発達障害は脳の先天的な特性がかかわっています。発達障害を抱えた親御さんや教師が「お前のせいで発達障害になった」と周囲から責められることがあるようですが、発達障害の症状が現れるのは、しつけのせいでも、教育のせいでもないのです。

発達障害だと診断されたとしても決して悲観しないでください。それぞれの症状を緩和することは可能ですし、その人に合った支援をし、持っている長所を活かすことで、他の人にはない力を発揮している人を私は何人も見てきました。そのためには、抱えている症状やどのような支援が必要なのかについて知っておく必要があります。

それぞれの症状の特性については、本書でも説明しているように、ある程度明確になっていますが、実際には、ADHD、LD、自閉症スペクトラムの症状が複雑に混じり合っています。診断された症状の特性にだけ注意するのでなく、本人の特性をチェックリストにしたがって把握し、個人に応じて判断し、対応することが大切です。

■ 発達障害は、一部の障害のある人の話ではない

私は発達障害のある子どもの教育や大人への支援の専門家です。昨年までは、特別支援学校で実際に自閉症や多動、知的障害などのある生徒を教えていました。

約20年間、発達障害の研究や実践を積んできて、つくづく思うことがあります。 それは、「発達障害は、一部の障害のある人の話ではない」ということです。それは、「あなたの奥さんや旦那さん、お子さんの話である」ということです。 肉親だけでなく、あなたの友達、近所の方、同僚、上司、部下など身近にいるすべての方々に関することともいえます。何よりも多くの人が感じるのが、「これは間違いなく自分自身の話だったんだ」ということです。

人は誰でも何かしらの認知や感情の強さや弱さを持っています。
すなわち、読み、書き、計算する力やコミュニケーション力、感情をコントロールする力、相手の気持ちを察知する力などにおいて凹凸があるということです。

それは、誰にでもある得意・不得意の話でもあります。

得意・不得意とは認知の凹凸からくるもの

認知の凹凸というと少し難しく感じるかもしれませんか、コミュニケーションが苦手、空気を読めない、衝動が強い等、自分の得意なこと、不得意なことがあると思います。
発達障害や認知の凹凸は、研究が進んだ今、先天性の脳疾患が原因となっているケースがあることがわかってきました。

発達障害の症状はさまざまです。いくつもの症状が重なっている人もいれば、一つの症状だけがある人もいて、発症の時期、家庭や職場の環境によっても左右されるものです。
こうした症状に対し、私たちは教育の現場から早期発見・早期対応を提唱し、改善への道を模索してきました。
例えば、こういうケースがあります。学習が苦手だと思っていた子が、実は「聞く力」が弱く、問題を理解することができないから、答えられなかったというケースです。 もし、この子が認知の凹凸に気づかれず、通常の教育しか受けられなければ、自己肯定感を消失し、学習への意欲も失われていたでしょう。

認知の凹凸は誰にでもあります。「聞く力」が弱いなら「見る力」で問題を理解させれば学習は進められます。少しの支援で、子どもの将来は大きく変わるものです。 そして発達障害児に対する教育や大人の発達障害に対する対応は、実は発達障害のある子どもや大人にだけ有効なものではなく、すべての人たちに有効なものです。 私は発達障害や認知の凹凸、感情のコントロールに対する支援の考え方を踏まえ、すべての人が職業生活、学校生活、家庭生活をより豊かにするための方法や考え方を具体的にわかりやすく伝えたいと思っています。

聞く力と視覚支援

「聞く力」とは、前述しましたように、耳で聞いたことを聞き終えたほんの少しの時間記憶しておく力、「聴覚的短期記憶」と密接にかかわっています。 聞くことによって得られるものは、一瞬にして消えていく情報です。これに対して、例えば黒板に書いた文字というのは、消さなければ残っている、見せて伝える情報です。見せて伝える情報は、見せている間は消えません。

 『「聞く力」が弱ければ、見てもらいましょう』というのが視覚支援の本質です。
すなわち視覚支援というのは、視覚を支援しているのではありません。記憶力を支援しているのです。記憶する代わりに記憶すべきことを見せていることになります。視覚支援というのは、聴覚的短期記憶の弱さに対する支援であると言えるのです。
やることを絵や文字に表してみる。そのような一つの心がけで、今までできなかったことができるようになり、その人の得意な力が発揮できるようになったケースを、私はたくさん見てきました。ぜひ一度試してみてください。

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